論文解説

CHARMS記事

「私は騙されない」その油断こそが、詐欺師のいちばんの狙い目です~SNS型詐欺・国際ロマンス詐欺は誰を狙うのか。6本の研究論文が出した、身も蓋もない答え

「どんな人がSNS型詐欺・国際ロマンス詐欺に狙われるのか」。答えは「誰でも」です。Whitty(2018)からKoning(2024)まで、査読付き論文6本が示した被害者像の実像と、年齢・性別・学歴・性格をめぐる思い込みの誤りを、被害者支援NPOのCHARMSの研究者が解説します。
被害者学

失ったのはお金だけではない――投資詐欺の被害者15人の語りが示す「被害後の長い時間」

投資詐欺の被害は金銭だけで終わりません。フィリピンで行われた質的研究(Gano, 2026)は、被害者15名の語りから、加害者の段階的なグルーミング手口と、経済・感情・精神保健・社会関係・家族に及ぶ五層の影響、そして回復を支えた四つの要素を明らかにしました。被害者非難を避け、支援と政策の視点から詳しく解説します。
被害者学

暗号資産に詳しくても不安は減らない?大学生433人調査でわかった詐欺への恐怖と金融リテラシーの意外な関係

暗号資産に詳しいほど詐欺への不安は減るのか?米国の大学生433人を対象にした最新研究から、金融リテラシーと暗号資産リテラシーが詐欺への恐怖に与える意外な影響を、専門家がわかりやすく解説します。
犯罪学

詐欺は「境界」で起きる ― リミナリティ理論から読み解く、犯罪者に狙われる「誰のものでもない空間」

詐欺はなぜ「境界」で起きるのか。元詐欺師と研究者が共同執筆した英国の最新研究「リミナリティ理論」から、請求書詐欺・ロマンス詐欺の手口と、企業・個人が今すぐできる防止策を解説します。
心理学

被害者を責めてしまうのはなぜ?「自由意志」の信念と被害者非難の意外な関係

多くの人が持つ「人間には自由意志がある」という信念が、なぜ被害者非難につながるのでしょうか?ドイツ・ケルン大学の研究論文をもとに、犯罪や事故の被害者が不当に責められる心理メカニズムを、専門家が一般の方にもわかりやすく解説します。
被害者学

なぜ詐欺の警告は無視されるのか?被害者の心理状態に寄り添う詐欺防止システムデザイン

なぜ人はオンライン詐欺に騙され、決済時の警告を無視してしまうのでしょうか?本記事では、中国の研究チームによる最新論文を詳しく解説。被害者の心理状態(メンタルステート)の分析から、被害を最大62%も激減させた新しい警告デザインの実証実験まで、被害者非難をなくし、実効性のある詐欺防止策を構築するための重要な知見をご紹介します。
被害者学

なぜ詐欺被害者は警察に通報しないのか?最新データが明かす「行動の決定要因」と支援のあり方

詐欺被害者が警察に通報する割合はわずか12%。なぜ被害者は声を上げないのか?オランダの大規模調査を用いた最新の犯罪学・被害者学の論文を、専門家や支援者の視点からわかりやすく解説。被害の深刻さや都市部での通報控えなど、被害者支援や防犯政策に役立つ知見をお届けします。
被害者学

国際ロマンス詐欺はネット上のDV?最新犯罪学論文が明かす詐欺の心理と社会構造

国際ロマンス詐欺(ORF)は単なる金銭目的の詐欺ではなく、精神的・経済的DVのハイブリッド型犯罪です。本記事では、被害者の心理的弱点から社会の「高い信頼性」というマクロ要因まで、詐欺を助長する構造を多角的に分析した最新の研究論文を専門家および一般の社会人向けにわかりやすく解説します。
犯罪学

被害者は「理想的」でなければ警察から共感されないのか?〜手続き的公正と被害者支援〜

犯罪被害者が警察から受ける対応は、「理想の被害者像」にどれだけ当てはまるかで変わるのでしょうか。コロンビアの被害者を対象にした調査から、警察の初期対応における共感と被害者支援へのアクセスに潜む無意識のバイアスを解き明かした論文を、専門家から一般の方までわかりやすく解説します。被害者を決して責めず、心から寄り添う社会づくりのヒントがここにあります。
被害者学

なぜ「気をつけている人」ほど騙されるのか?オンライン詐欺被害の本当の引き金を明かす心理・行動分析

なぜITリテラシーが高くてもネット詐欺に遭うのか?マレーシアの最新研究論文から、詐欺被害の裏にある「過信」と「人を信じやすい心理(社会的影響)」を解説。被害者非難をなくし、本当に必要な防犯対策と心理的支援のあり方を専門家視点で考察します。